2014年10月27日月曜日

公開コンクール石膏・人物開催!

 秋晴れの10月26日(日)に福岡中央美術では石膏と人物課題による公開コンクールが行われました。県外各地からも多くの参加者が集い、賑やかなコンクールとなりました。この時期に一度でもテスト形式で実技力を比較・把握しておくことは、冬季講習会に向けてよい指針となるでしょう。

 石膏デッサンの様子です。6時間でモリエールの細やかな表情や髪の流れの再現は難しいかもしれませんが、大きな構造だけでも評価は上がりません。しっかりと時間配分を考えた制作が必要です。

 現役3年生の学生は、今まで習ったり、習得したことが、違う環境で発揮できるかトレースすることも大切です。入試後に「いつもの力が発揮できなかった…」と話す学生はたくさんいます。この時期に本番に近い形式で自分の力だけで描くことは、自分のプロセスの再確認にもつながるでしょう。

 こちらは人物デッサンの様子です。モデルさんも小柄でかわいらしく、描きやすそうなモデルでした。人物デッサンのコスチュームも、デッサンにおいては表現しやすいもしくは固有色が分かりやすいものが採用されているようです。

 多くの参加者の中で、背景を付けたり、画面構成を考えたりする学生もいました。何よりもまず人物と空間の関係が画面の中で生まれているかでしょう。よく観察して下さいね。

 制作終了後の授賞式です!上位入賞の皆さんおめでとうございます。そして参加賞だった皆さんは、今回を糧に自分の制作を修正し、本番に臨んでください。ちなみに自慢ですが、福岡中央美術の上位入賞の副賞はかなり豪華です(笑)!

   人物1位・・・油彩セット
   人物2位・・・パステル48色木箱入り
   人物3位・・・水彩14色セット

   石膏1位・・・アクリル24色セット
   石膏2位・・・木炭各種セット
   石膏3位・・・ミニ石膏

 凄いですよね(笑)。もちろん次回の11月16日(日)に行われる静物・構成・卓上デッサンも同様に準備しているので、皆さん奮ってご参加ください。

 最後に課題別に分かれての講評です。福岡中央美術では、コンクールでの講評もおろそかにしません。何故ならその作品は、純粋にアドバイスも指導もなしに描かれた「本人」の作品だからです。学生も自分の描いた時間経過もわかっているから講評は真剣に耳を傾けていました。この姿勢で冬季講習会、直前講習会も頑張って志望校合格を目指してください。



2014年10月20日月曜日

九大芸工AO対策講座第2回

 前回に引き続きまして、「九大芸工AO実技対策ゼミ」の様子をお届けしたいと思います。

第2回の授業日は、台風通過も心配されましたが、無事被害も少なく通過したようで、予定通り行いました。遠方から参加している学生は、お休みの連絡を頂いたので、初日に比べると少ない人数での授業でした。お休みした学生もしっかりと振替対応してまいりますのでご安心ください。

 前回行ったデッサンの再確認と、どんなモチーフが出ても対応出来るように、具体的にデッサンの考え方と対象物がどのように見えているかをやさしく解説します。

 九大芸工対策を長年にわたって指導されている先生は、解説も大変わかりやすく、全体に対して、そして分り難そうにしている学生には、かみ砕いて個別に指導されています。毎年の合格レベルを知っているからこそ、高い目標を最初からではなく、一歩ずつの指導目標を設定しています。

 モチーフ(対象物)にはどのように光が当たって、どのような陰影が出来ているかをよりはっきりと理解してもらう為に灯光器の登場ですね。おお!確かに鮮明に陰影が見えますね。光があるから私たちはモチーフを見る事が出来ます。光の方向を陰影を追いかけることで立体感を表現します。

 その後、実際の制作に移ります。先程学んだことが、自分の目の前のモチーフにどのように反映しているか自分で発見して下さい。そうすることで入試本番でどんなモチーフが出てもあわてることなく、デッサンの基本事項が表現できます。

 最後は全体講評です。自分の作品の出来を確認し、他の学生の作品の出来を確認し、今自分の理解度を確認します。そして指摘された問題点は次の制作で解消するように努めます。もちろん良い評価をもらったポイントは、次回の制作でも出来るように頑張りましょう。


九大芸工ゼミ授業スタート

 福岡中央美術の「九大芸術工学部AO入試対策」は、大変人気の高い講座となっています。年間を通じて、

1) 「九大芸工基礎講座」(4月~7月)
2) 「九大芸工無料デッサン講座」(8月)
3) 「九大芸工AO実技対策ゼミ」(9月~12月)
4) 「九大芸工AO入試直前実技対策ゼミ」(センター後~入試前日)

上記の様に1年を通じて密度の高い対策講座を開講しています。今は3)の「九大芸工AO実技対策ゼミ」が開かれており、多くの受講者が入試に向けて実技対策を行っています(定員により受講出来なかった方は大変申し訳ありませんでした)。

今回は、これから九大芸術工学部を受験しようと考えている方の為にも、少し福岡中央美術での対策の様子を本ブログにてご紹介したいと思います。是非残りの入試直前実技対策ゼミへの御参加を検討する材料としてください。

 今回参加する学生は、始めて実技を行う人や、昨年受験を経験した人など実技レベルは様々でした。全体のオリエンテーションで再度入試で求められていることを再確認しました。

 福岡中央美術では九大芸工を目指す人に分かりやすい実技の導入を図っています。例えばモチーフを観察して描く「卓上デッサン」一つにしても、理数系に考え方を持つ皆さんに考えやすい観察方法を提示しています。他の講師からも、このアプローチの面白さや学生への理解度は好評でした。講師の経験主義に囚われない制作アドバイスを心掛けています。

 分りやすい解説と、デッサンにありがちな「黙々と描く」とは離れた授業展開に、学生たちも真剣に耳を傾けています。福岡中央美術の芸工ゼミは、参加学生も多いことで、受験の分母に近い作品数になります。このゼミを通じて自分の置かれている位置を確認しながら制作することで合格の道のりが見えることでしょう。

 そして解説が終わった後には、あらためてモチーフを見て見ましょう。今まで何の気なしに見ていたモチーフに隠されていた量感や陰影、その表情が見えてきたはずです。解説後の学生は、どんどん自分の制作を進める事が出来ています。

 そして1日の最後に全体講評です。自分の作品について、頭で理解して描いた事と、離れて見た時の印象の違いは、受験における先生の採点と制作の関係にも置き換えられます。離れた時に良く見える・よく見えないのはどうしてなのかをしっかり考えましょう。
 しかしAO対策講座1日目でしたがすごく充実していた1日でしたね。今回の問題点を是非次回に改善出来るように頑張りましょう。